「ちょっと・・・誤りなさいよ!」
その一言が俺の前に現れた女の一言だった。
ただ単純に思ってしまった事、この女は短気で生意気だ・・・もみ子以上だと思った。
その姿格好はもみ子とそっくりだが、何処か感じが違っていた。
何より、もみ子と一緒にいる事からして、あきらかにそう思うのは当たり前だった。
灯里:あわわわ・・・・あわわわわわ・・・。
もみ子は先から訳の分からない言葉を出しながら俺と女を交互に見回している。
もみ子と此奴がどういう関係なのかは知らないが、俺には関係ない。
灯里:あわわわわ・・・ちゃん、許してあげなよぉ〜
そう呟いている灯里は、私的には甘すぎると思った。
足を踏みつけた程度でも謝るって事はして貰わないと私は困る!
っていうより失礼な事をした場合の謝罪は、普通は一般常識でしょうし・・・。
だったら断然に謝って貰うわよ・・・この礼儀のなってない男に絶対にね・・・・。
灯里:はひぃ〜
灯里は今だに交互の人物を見つめている。
そして何処かどうしようか、悩んでいる・・・・。
:さっきから、あわわわ禁止!はひぃ〜禁止!
毎度、藍華が告げている口癖が移ってしまったのか・・・・。
同じ言葉を灯里が告げると、溜め息が漏れてきてしまう。
灯里:えぇ〜〜〜
そしてこの台詞を呟いてしまう・・・。
そして灯里のパターンはいつも同じで、同じ表情をしてしまう。
それを何度も続いているのだから、何となく分かっているのだけれども・・・。
そして、この喧嘩腰の会話はいつの間にか終わっていた・・・。
互いにその場から離れてしまったのが理由なのだけれども・・・・。
その、浮き島に浮かぶ星星に・・・。
:あぁ〜彼奴に謝って貰うこと忘れたぁ〜
灯里とまたゴンドラ漕ぎの練習をしながら、私は何処か先程の人物に怒っていた・・・。
そんな態度に灯里は、まだ私、が怒ってるんだという事を理解した・・・。
灯里:でも仕方ないよ・・・偶然だったんだから・・・。
そう私はちゃんに曖昧な笑顔を向けながら会話をした。
そんな私にちゃんは即座にゴンドラを近づけて会話をしはじめた・・・。
:甘い!例え、知らぬ人でも顔見知りでも失礼な事をしたのだから謝って貰うのが礼儀よ!
そんな所が何処か藍華ちゃんにそっくりなのが、ちゃんだった。
今日もまたいつもの仲間と修行をする為、ゴンドラを精一杯漕いでいます・・・。
藍華:遅いわよ・・・灯里、・・・。
いつもの待ち合わせにはもう既に、ちゃんと同僚のオレンジぷらねっとのアリスちゃん・・・
そして姫屋の藍華ちゃんが集合している訳で、ちゃんは毎回私を呼びに行っていた。
;おぅ!わりぃ〜
そんな明るい声で、ちゃんは先程の怒りを既に忘れる様な声だった。
それでも藍華ちゃんはまだ何か言い足りないのか、何かを話そうとしている・・・。
藍華:まぁ〜いいわ・・・それより、今日浮島の花火祭り行かない・・・。
呆れかえったのか、藍華ちゃんは今日の夜の話をし始めた。
そう、浮島で行われる花火祭り、アリスちゃんやちゃんは行った事がない見たいなのだけれども・・・。
アリア社長:ぷ・・・ぷいぷ・・・
灯里のゴンドラに隠れていたアリア社長が何処かアリスちゃんのゴンドラに乗っている子猫を見て震えていた。
このパターンは毎回同じで、そして何処か明るくなっていく・・・。
まあ社長:まぁ〜まぁ〜〜
そうアリア社長を見つけるとオレンジぷらねっとのまあ社長は噛み付く習慣がある。
余程、アリア社長のムクムクぷんぷんのお腹がお気に入りのようであって・・・。
アリス:先輩はどうですか・・・。
まあ社長をアリア社長から離しながら、アリスは私に会話をした。
本当は浮島に行くのは嬉しいけど、祭りの日って人混みが多いのよね・・・。
:おぅ・・別に構わないが・・・。
そう言葉を出したら、何処か藍華が私にじゃれてきて・・・・。
そして何処か楽しそうな笑顔をしてきた・・・。
藍華:そうと決まれば、早速浮島に行く準備しましょ・・・
:灯里、アリシアさんも来るでしょ・・・。
祭りとか楽しい事があれば、藍華ちゃんは即座に嬉しそうに会話をする。
この仲間同士でなら、毎度の事、藍華ちゃんが全ての支持をするのが当たり前になっていた。
:決断が早!?
そうちゃんが呟いていたのは、誰の耳にもとどきはしなかった。
こうして、私達は浮島へと向かった。勿論、アリシアさん達も同行で・・・
藍華ちゃんは何処か晃さんがいる事に、辛そうな表情をしているけれど・・・。
でも晃さんと藍華ちゃんが、仲が良いのは知っている事だから・・・・。
暁:もみ子・・・遅いぞ・・・。
そう呟いたのは、暁さんで私は何処か硬直をした。
そう理由は簡単で、でも流石に話を皆にはしたくなくて・・・。
:あぁ〜あんた昼間の・・・ちょうど良い、謝れ・・。
はひぃ〜また始まってしまいました。
昼間もそんな会話が延々と続いていたのに、またこれからも続くのでしょうか。
灯里:ねぇ〜ちゃん・・・その許してあげようよぉ〜
何処か私はもうこの会話には付いて行く事が出来なかった・・・・。
ちゃんも暁さんも互いに仁王立ちで、おまけに睨み合いになってるのだから仕方がない。
アリシア:あらあら・・・。
そんな行動をアリシアさん達は微笑ましく見つめているようで・・・。
晃さんは何処かそんなちゃん達を呆れて見つめていた。
晃:お前等どんな喧嘩してるんだ?
どうもこうも、謝罪をして下さいというような感じの喧嘩です・・・。
何て、理由を最初から話さなければならなくなるし・・・思わず溜め息が出ます。
灯里:はひぃ〜
本当にこの状況をどうしようか悩んでいた時だった・・・・。
何処か交互にちゃんと暁さんを見つめている私にアリシアさんは言葉を継げてくれた。
アリシア:うふふふ・・時期に仲直りするわよ・・・灯里ちゃん・・。
その言葉の通り、花火の絶景ポイントに来たときにはちゃんも暁さんも互いを知らんぷりしていた。
暁さんはアリシアさんと会話をしているし、ちゃんは晃さんと楽しくしている。
何処か、私だけ気まずいという感じを思わせていたのは言うまでもないのです・・・。
そして、花火の最初の一発目の時、皆が其方に集中をした。
とても綺麗な夜空に、灯りが付くのは何処かわくわくもしていた。
そして何より、この花火が夜空に透き通るように消えて行くのは神秘的で・・・。
そんな光景を数分、何十分と見つめていたのだった。
そんな時、私、の前に暁と名乗る男は来ていて仁王立ちをしていた。
暁:その悪かったな・・・。
暁さんがちゃんにそんな言葉を漏らしていた。
それは素直な気持ちであって、ちゃんは何処かそんな言葉に微笑んでいた。
:私も意地張って悪かったわね・・・。
二人して素直になれたのは、この花火のおかげだと・・・正直に思ってしまった。
それから暁さんとちゃんが時折会っていたのは言うまでもなくて・・・。
でも何処かお互い意地を張っていたけれども、好きなのだなという事が分かった・・・。
まるで、浮島が始まりであったように・・・・・。
〜 Fin 〜
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Music Box/VAGRANCY 志方あきこ by:さあ、行こう! |