それは始まりなのか、偶然なのか・・・・。
その物語の始まりは、本当に唐突だったのかも知れない。
そう恋愛感情何てただの一つもなかった・・・この俺が・・・・。
別にただ彼奴を虐めているっていうよりも生意気な所が気に入っていて・・・。
それでも彼奴が素直になれないのが、当たり前だったのかも知れない。
全く持って真面目に気紛れな物語・・・・。
アルバート:あれ?さん・・今日は上には行かないのですか?
そう呟いたのは俺と同じ半人前のアルバート・・通称アルが話しをしてきた。
そんなアルバートに俺は溜め息を漏らしていたのは当たり前なのかも知れない。
俺の心は時折、そう本当に時折だけれども棘があるからな・・・。
そんな俺の感情をアルバートは易々と避けてしまうのだけれども・・・。
:あのな・・・俺が上にいく予定あると思ってるのかよ・・。
そう溜め息ながら呟いたのだけれども・・・。
それでもアルの笑顔は花が咲くように満開で、仕方がなくまた溜め息が漏れだした・・・。
今日もまた俺は気楽に上で散歩をする事を始めるのだった。
その、生意気と本心・・・。
灯里:っで藍華ちゃん・・今日は何で・・・。
いつものゴンドラ漕ぎの修行をする為に、そう私達三人は今日もまたアリアカンパニーにいた。
今日は珍しく、藍華ちゃんと一緒に白いゴンドラに乗って付いてきた晃先輩を見ていた。
そうまるで私達はこの状況に硬直をしていた。
どうして今日もまた唐突に事件が起きるのだろうっと・・・。
アリシア:あらあら晃ちゃん・・・。
そんな晃先輩にアリシアさんは、笑顔で話しをしていて・・・。
その声に晃先輩が何食わぬ顔で見つめていた。
晃:今日はお前らのゴンドラ漕ぎの特訓をしてやる・・ついてきな・・・。
そう呟いた晃先輩の声に、藍華ちゃんは硬直をしていた。
苦手なのはそういう事なのかなっと思ってしまった。
:っよアテナ・・お前相変わらずだな・・。
道に迷っているアテナを俺は見つけて溜め息を漏らしてしまった。
この道で何度迷子になっているアテナを見つけた事か・・・。
アテナ:あぁ〜・・どうして・・。
のほほんと言葉を交わすアテナに如何しても溜め息を漏らしてしまう。
理由は簡単、こういう態度を男である俺の前で見つめられたら理性がきかたないからだ。
:アルに追い出された・・。
それが俺の最初の一言、からかい半分でいつも同じ言葉を最初に話す。
それがいつもの事だから仕方がない事だった。
その一言にももうアテナは慣れたのか、少し笑っていた。
まあ無理もないのかも知れないのだけれども・・・。
:はぁ・・彼奴でもからかいにでも行くかな・・・。
何処か俺は途方にくれていた。そんな時に・・・。
アテナは何かを思い出したのか言葉を告げようとしていた。
アテナ:晃ちゃんなら今日、アリスちゃん達と・・。
そんなアテナの言葉を無視して俺は歩き出した。
アテナといると時間がつぶれるのもそうだが、俺まで付きまわされるのだけはごめんだった。
一度だけアテナに付き合って買い物をした事があった。
その時に散々アテナを探した記憶があるのが真実だった。
:はぁ・・彼奴、同行者いないと無理だな・・
そんな呟きを俺はアテナがいなくなった場所で呟いた。
そんな最中にゴンドラを漕いでいる水先案内人を見つけて・・。
座りながら指導をしている晃を俺は一目で理解できた。
どうやらいつも三人でゴンドラを漕いでいる奴等に指導をしているらしい。
そんなゴンドラに俺は飛びついた・・。
そんな行動に驚いているのは三人であって、俺はそれはある意味普通だなっと思った。
晃:お前なぁ〜
そんな俺の態度に晃は気付いているのか、嫌な人物を見つめる・・・。
正直、笑っているのは俺だけ、晃は逆に溜め息を漏らしている。
:別に良いだろ・・・半人前のときからやってるんだから・・・。
そんな俺の言葉に晃は簡単に負けを感じる・・・。
まぁ、ある意味俺の方が生意気なのかも知れないがっと思ってしまった。
晃:練習の邪魔だ・・され・・・。
人差し指を俺に向けながら晃は言葉を呟いた。
それも毎度の定番、そしてこの状況下で去る事など不可能。
:何処に?もうだいぶ離れてるぜ?
そんな俺の態度に晃はまた負けを認めた。
そしてもう時期昼時だと理解をし、その場から場所を変えた。
晃:おい、・・絶対今日はおごれ!
その最初の発言ももうなれた事で、今日もからかおうかと思った。
そんな態度を晃がすると面白いからだった。
:はいはい・・・。
そんな俺の態度に冷やかしにしか聞こえないらしい。
もう半人前の三人がいるのもお構いなしだ。
アリス:でっかい驚きです・・・。
最初に言葉を呟いたのはアリスちゃんだった。
それもそのはずだった。こんな晃先輩を見たことは一度もなかったからだ・・・。
藍華:あの晃さんが、からかわれている・・。
藍華ちゃんも瞳を瞬きさせながら見つめていた。
そんな行動に晃先輩は気付かないで、そして何より先程出会った人物と言い合っている。
灯里:はひぃ〜
そんな行動に私は付いていけなくて・・。
少しだけその男の人が、私達に気が付いたのか溜め息を漏らしていた。
:初めてだな・・地重管理人のだ・・・まだ半人前だけどな・・・。
そんな自己紹介を俺は簡単にして、晃と言い合いをしていた。
この三人の事はどの道アリシアやアテナからは聞いている。
まさか晃まで厳しく他の後輩をご指導しているとはな・・・。
てっきり姫屋だけだと思ったがな・・・。
晃:おい・・いい加減手を置くのは止めろ・・・。
そんな俺の態度に晃はご機嫌斜めらしく、これもいつもの態度だった。
ま、俺がいつものように接しているからなのかも知れないが・・・。
:別にいいだろ・・慣れてることだろお前には・・・。
頭に手を置いてるのはいつもの事だという事は理解していた。
だが、お互いが生意気なだけに何処か負けを認めることがなかった。
そんなこんなで昼を俺は晃達と仲良く過ごしていた。
後輩はその後、ゴンドラの漕ぐ練習を三人でするとかで俺は晃と一緒に街中にいた。
晃:っで何のようだ・・・この馬鹿・・・。
そんな言葉に俺は何処か、笑っていた。
別に用事などないっというのが真実なのだが・・・・。
:お前、俺に言ったこともう忘れたのかよ・・・。
お前が水先案内人になった後の事を・・・。
生意気にもお前は俺にこう告げたはずなのにな・・・。
晃:何を・・別に私は・・・。
そう俺が態度を改めれば晃は冷静に答えだした。
忘れちまったのは晃だけっかアリシアやアテナは覚えていたにも関わらず・・・。
:俺に地重管理人になれっていったのはお前だろ・・・。
そう呟いた俺に晃は何処か顔を照れ初めて・・・。
言葉には出来なくても覚えているのが当たり前だった・・・・。
生意気は素直な表現をさせる事の一つなのだと思った。
そして俺はまだ晃をからかいながらも言葉に出来ない事があった。
そう好きな女に対しては俺も素直になれないのだから・・・・。
〜 Fin 〜
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Music Box/VAGRANCY 志方あきこ by:透明な日 |