いつものように私はゴンドラ漕ぎの修行を行っていた訳なんだけど・・・。
いつの間にか藍華ちゃんによって、姫屋に連れて行かれてしまったって訳ν
:ねぇ〜何の用なのぉ〜
晃先輩と似ているのかつかさず私に人差し指を向ける。
私はその人差し指に眼を瞬きさせているんだけど・・・。
藍華ちゃん・・・なんかかいつももの調子と変なんだよね。
そりゃぁ〜恋かな何て思ったりもしてるんだけど・・・。
藍華:・・今日と明日、オレンジぷらねっとに泊めて・・・。
:ほぇ・・・えぇぇぇぇ〜〜
私は藍華ちゃんの言葉と行動そのものに驚くしかなかった。
行き成りゴンドラ漕ぎの修行を中止させられるのだから何様かと思ったら・・・。
行き成りオレンジぷらねっとに泊めてですってぇ〜!?
だって藍華ちゃんってARIAカンパニーに泊まる方が多いのは分かるけど何で私!?
藍華:お願い・・・っね?何でもするから・・・。
藍華ちゃん何故かいつもと違うと内心で私は思っていた。
第一、私の会社、オレンジぷらねっとは同僚もいることだし・・・はぅ〜。
藍華ちゃんの必死なその眼差しに私は溜め息を漏らすしかなくて・・・。
私自身の答えはただ一つしかないから・・・そして・・・。
:分かった今回だけだよぉ〜
私は仕方なくあきらめて溜め息を再度漏らしたのであった。そう今の私はまるで犬並みね・・・。
理由は後で知らされて分かったことなのだけれどもね。
嫉妬と思い出・・・。
アリス:先輩、それはでっかいご迷惑です。
はぅ〜アリスちゃんは真面目にことの真相を理解したのか私に話してくるし・・・。
何で私だけ真面目に冷静に考えられない訳なの、冷静に判断さえしれば答えは簡単なのに・・・。
:はぁ〜アリスちゃん・・・それ言い過ぎ・・・。
もうちょっと同僚でも考えようよぉ〜。
規則的にも、友達を宿泊するのオレンジぷらねっと禁止されてるのにぃ〜
アリス:いいえ藍華先輩はでっかく気にしてないようなので・・・。
情けない自分がいます。正直、藍華ちゃんの宿泊がばれるのが怖いのよね。
私は殆ど、何故かオレンジぷらねっとに戻って来ても落ち着けずにいたのだった。
藍華:ははははぁぁ〜!
笑い事じゃない事態に、藍華ちゃんの顔を見て私は溜め息を漏らした。
オレンジぷらねっとは宿泊禁止という規則なのだけれども、規則を破るのは嫌いなのだから・・・。
最も、それは私自身の考えであって、他の方々は・・・そう、アリスちゃんは一度やってるのよね。
私もそれを何とも思わなかったのだけれども、結局私自信はやろうってことになると・・・。
自分で話すのも何だが、気が引けてしますのは正直、私自身が図星の気持ちな訳であって・・・。
それでも少しは嬉しいという気持ちが残っているのだと実感していた・・・。
:はぅ〜でも楽しいから・・・これは今日だけの秘密で・・・。
そう話すと私は何故か見つかる不安よりもこれから先の楽しさが待っているように思えてならなかった。
それから私は、何度も何をしようか考え込んでいたのだった。
オレンジぷらねっとの制服に着替えた藍華ちゃんは姫屋の制服も可愛かったけど・・・。
やっぱり、オレンジぷらねっとの制服を着ても可愛いと思うのだった。そう楽しいことを・・・
:可愛いね・・。どの服も藍華ちゃんには似合ってる・・・。
そして藍華ちゃんは私の言葉に、その場で反応をしたのだろう。
藍華ちゃんは私に人差し指をさし、言葉を告げたのである。
藍華:恥ずかしい台詞禁止!
私がそう言うといつもこうなんだよね。こう言う関係ってアリシア先輩と晃先輩を思い出すんだよね。
私自身、オレンジぷらねっとで仲の良い子いるけど・・・こんな関係を気づきあげる事が出来るのは稀に過ぎないのかな・・・。
アリス:先輩・・・これからどうするんですか・・。
私は何故かアリスちゃんの質問に硬直をしてしまった。
これから先のこと何て私自身、考えていないからだった。如何すればいいんだろうか。
藍華:ははははぁ〜
藍華ちゃんの楽しい顔はやっぱり幸せを感じるものがあると思った。
これがある意味では楽しいってことなんだろうな・・・。
:取り合えず・・夕飯食べない・・ν
もういつもの仲間と食べるのもありきたりになりかけていた。
そう言えば昔はこんなんじゃなかったのかな・・今思い出しても仕方のないことなのにね。
藍華:あぁ〜のも美味しそう。
藍華ちゃんの笑顔に私は一度硬直をしてしまっていた。
私は、周りの人間の笑顔に正直弱い・・・そして溜め息を漏らしてしまった。
:ほへ・・食べる・・ν
私が選んだのは、オムライスで藍華ちゃんのはチャーハン・・・。
何とも在り来たりな食事だけど、こうしてると昔を忘れちゃう気がするな・・・。
オレンジぷらねっとに入る前、私は両親を早くに無くして一人暮らしをしていた。
ただ周りで過ごすのを怯えていて、それでいても何故か楽しい事がなかった。
それでもゴンドラを漕ぐのは好きで、私は昔の性格を捨てたくてオレンジぷらねっとに入社した。
最初は戸惑ったけど、今はそれでも満足していた。それがそうだから・・・私はこの結果を望んでいたんだよね。
気が付いたら時間は過ぎていくだけ、あの頃は長く感じられるのに今は短く感じられてる。
ベッドに横たわった私は、隣にいる藍華ちゃんをそっと見つめた。
どうしてオレンジぷらねっとに泊まりたいと思ったのだろうと・・・。
考えても分からなかった。藍華ちゃん本人が聞くしかないんだろうなとずっと思った。
藍華:今日は・・・その有難う。
眠りに付こうとした時だった。藍華ちゃんの声が聞こえて私は振り向いた。
藍華ちゃんからお礼を言われたのは初めてだったような気がした。
:うん・・今日はどうしたの・・・いつもの藍華ちゃんじゃなかったからさ・・。
私は今なら話してくれるかも知れない。
今の藍華ちゃんは何かを決意したような感じだったから・・・・。
藍華:私ちょっと灯里にちょっと嫉妬してたかも知れない。
嫉妬っか、昔の私にも良くあった事だったよな・・・。
どうしてもそう思うと心から笑わなくてはいられない。それが今の私だから・・・。
藍華:何よ・・その笑い・・。
藍華ちゃんは私の表情に不満を持っているのか、私の前で納得のいかない表情をしていた。
そんな藍華ちゃんに気が付いたのか私はその場で藍華ちゃんに告げた。
:クス・・だって皆が嫉妬するでしょ・・そんなの当たり前のことだよ。
藍華ちゃんの話は本当に単純で、私はもう笑わずにはいられなかった。
その日の夜は楽しく過ごせて、寝る間も忘れていた。本当に今日は忘れられないと思った。
こんなに楽しいのは、本当に久しぶりだったからかも知れない。
そう思えたのは、此処にいるアリスちゃんやアテナ先輩、そして藍華ちゃん・・それ以上にたくさんの思い出をくれたから・・。
〜 Fin 〜
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