記憶 〜 Edward Elric 〜






そうあれは、たったの一瞬の出来事だった・・。
ただ彼女は、彼女、は・・ただ、兄様に会いたかっただけ・・それだけなのに・・。

その願いが全てを無に返してしまった・・。
誰でも良かった・・誰か本当の私を思い出させて下さい・・。

本当の私は今・・何処に・・
ここにいるのは偽りの人形である私・・。誰か私をお救い下さい・・。

全ての私を真の私を・・思い出させて・・
全てを忘れたを・・。





記憶 〜 Edward Elric 〜





それは一瞬の再会・・ただの日常での・・。

いつもの日々、変わらぬ日常。
いつものようには、中央の図書館にいた・・。

ただ毎日のように読書に励む日々・・。
練金術を使用した形跡もそれすらない・・。

ただそれは記憶がない、それだけの理由。
リゼンブールから中央に引っ越してからの日々は変わった・・。

ただ、錬金術は使わなくなり図書館に明け暮れる日々。
そんな生活を好んでいた・・。

忘れ去られている・・。
右腕の機械鎧の理由、記憶から存在しない自らの罪。

ただそんな日々が変わってしまう・・。
練金術を使用するなど分からずに、忘れていた記憶など知らずに・・・。



中央の駅では、エドワードとアルフォンスがいた。
当然、護衛役であるアームストロング少佐も側にいる・・。

エドワードとアルフォンスは図書館にようがあった・・。
ようやく賢者の石の手がかりとなった情報。
今にも待ちかまえる格好・・。

それとは裏腹に未だに護衛は付いてくる・・。
マリア・ロス少尉とベニー・ブロッシュ軍曹・・。

ただ仕方なしの承認・・。
けれど、図書館についてもドクター・マルコーいやティム・マルコーの本は見あたらず・・。

たどりついた手がかりをエドワードもアルフォンスもあきらめるはずはない・・。
何をしても構わずに得ようと考えている・・。


とエドワードとアルフォンスの出会いはそんな最中だった。
外が騒がしい・・図書館でありながら響きわたる・・。
ただは一言注意をしようとして外に出たのである・・。

エドワード:くっそぉ〜ようやく手に入れた手がかりなのに・・

エドワードは拳を壁にぶつける・・。
少し腹立ちも含まれている・・。

アルフォンス:まぁ〜兄さん・・そう焦らずとも・・

エドワード:これが焦らずにいられるかぁ〜!

アルフォンスはエドワードの機嫌をなだめる・・。
けれど一瞬にしてその感覚は消しさられてしまう。

:ここ図書館何だけど静かにして貰える?

エドワードの機嫌は手がかりの本も見あたらず怒っていた・・。
その怒りはさらなる怒りを増してしまう・・。

エドワード:うるさいとは何だ・・

:へぇ〜小さい割にはやる気?

エドワード:小さい言うな!

声のかけられた方向へ向かう・・。
エドワードの瞳には驚きと戸惑いがあった・・。



エドワード:・・なのか?

の方が戸惑い始めてしまったのだった・・。
ただ初めてみる顔に名前を知られていた・・それだけが・・。

アルフォンス:あ!本当だ・・久しぶり・・。

鎧にまで声をかけられる・・。
不思議と目眩がしその場に倒れこむ・・。

エドワード:おい・・

をそっとエドワードは支える・・。
気絶している事に築くと一安心をする・・。

けれど図書館に長いをする訳にもいかず・・。
エドワードとアルフォンスはを連れて宿舎に戻る事にしたのだった。


気が付いた時には、図書館の風景ではない事に築いた。
また一部屋のベッドには横たわっていた・・。

ちょっとばかりの間にここまで変わるはずはなかった・・。
ソファーにもたれかかり本を読んでいるエドワードがいる・・。

弟のアルフォンスはいない・・。

エドワード:気が付いたか・・

物音に気が付いたのか?エドワードは本を閉じる・・。
そしてに微笑む・・。

自身が少し鼓動を高鳴った・・。
その微笑みは何処かで見た覚えがある・・記憶の中で・・。
けれど思い出せない・・。

:え・・あぁ〜有り難う・・。

戸惑いの気持ちながら声を出す・・。
エドワードは、その声の感覚に違和感を覚え笑い出す・・。

そんな会話からか扉を開ける音・・。

アルフォンス:あ・・気が付いたんだ・・。

エドワード:あぁ〜つい先程だけどな・・

はベッドから降りる・・。
床に足を起き靴を履く・・その仕草は可愛らしい・・。


は立ち上がると・・扉の方向へ向かう・・。
その行動があまりにも不思議で・・。

エドワード:・・何だよ帰るのか?せっかく会えたのに・・

:助けてくれた事には礼をするわ・・けれど初対面にご迷惑かける訳にはいかないから・・。

エドワードはその言葉に反応したのかアルフォンスの顔を見る・・。
確かに表情はないが、アルフォンスも疑問をしていた・・。

エドワード:同じ幼なじみであってもか?

:誰が貴方と・・

アルフォンス:・・リゼンブールの出身でしょ?じゃぁ〜忘れてしまった?僕らの事・・

リゼンブールの町の一言を聞いては考え込む・・。
けれど話さなければならないと考える・・そして・・。

:ごめん・・昔の事あまり覚えてないの・・

その言葉を察知したのかエドワードは立ち上がる・・。

エドワード:送る・・自宅まで・・。

その笑いは話を終わらせる・・。
夕方の外を歩く・・話す会話などなく・・。

の自宅の扉が開く・・。
はその声で「ただいま」と返事をする・・。

平然と自分の部屋へ戻っていく・・。
ただ明るい表情で両親に心配をかけまいと・・。

「エドワード君にアルフォンス君だね・・」

エドワード:どうして・・俺はともかく何故アルまで分かった・・。

「人体錬成を行ったのだろ?分かるとも娘と同じ罪をしたのだから・・暗黙に閉ざされた・・」

エドワード:教えてくれ・・だってあいつには兄貴だって・・

「は三年前になくなったよ?その気持ちは君たちも分かるだろう?」

ただ、エドワードは顔をしゃがみこむ・・。
自分への戒め、けれど苦い思いを抱え込む・・。

アルフォンスも同様だった・・。
ただ・・静かにその場は流れていった。



あれから数日、変わらない生活を送る・・。
けれど、の前で錬金術は使えない。

ただそれはあの時、の両親と約束をした事、自身の為に。
ただエドワードは心の中で想っていた。

ずっと昔のままであって欲しいと・・。
今の全てが幻であって欲しいと・・。

けれどそんな事願いは出来ない・・。
だからエドワードは昔の想いをの思いを感情を捨てた・・。

愛していた記憶も・・。
ただそれは苦すぎた思い・・。

けれどそんな約束など破られてしまう・・。
自身が練金術師だから・・。


:エドは錬金術って使ってるの・・

エドワード:あぁ〜けど俺は今は使わない・・お前といる時だけは・・

:私が記憶がないのを承知で?

エドワード:あぁ〜

宿舎にはやエドワード、アルフォンスがいる・・。
夜が静かに流れていく・・。

エドワードとアルフォンスは賢者の石の本当の真実を知ってしまった・・。
だから第五研究所へ行く事を決意する・・。

第五研究所を行く決意はもあった・・。
そしてエドワードも許可をしてしまった。

その中では魂のみの守護者など疑問が残る。
そしてエドワードは練金術を使ってしまう・・。

はその光景から昔の記憶を思い出す。
ただ兄に会いたい想いで人体錬成を行った記憶を・・。

血まみれの部屋・・。
右腕を持って行かれた記憶・・。

機械鎧が痛みを感じる・・。
涙を流しながらも両手を合わせ錬成する・・。

ただ、現実を見せる・・。
その後は何も意識はない・・。

病院で目が覚めた時も・・。
そしてエドワードと共に旅立つ決意をしたときも・・。

自身は自分の中で決意をした・・。
全てを取り戻す為に・・。


Music Box/MUSIC CUBE by:EVERLASTING/久遠なる
ほぼ視点ですね?
漫画やアニメで言うと、エドが機械鎧の修理後の話?

つまりはゲーム版で言えばアルモニのストーリー終了後?
まぁこんな小説になってしまいました・・。
ほかにもこの小説の視点の小説書きますね!
是非、読んでくださいな・・。