記憶 〜 Roy Mustang 〜





ただ平然としている君は・・誰よりも美しかった。
少将の地位にありながら、私を見る瞳は優しくて・・。

軍の内部にいるなど分からずにいた。
けど君の人生はあまりにも短くて・・私は君に何もする事は出来なかった。

そんな私を今も君は愛しているのだろうか・・。
眠る君の肉体からは返事をしてくれるはずがない・・。

ただ私は頭の中で人体錬成の理論を組み立てていた。
人はやはり愚かなものだとヒューズの時以来から理解した事なのに・・何故今になって・・。





記憶 〜 Roy Mustang 〜






東方司令部はただ静かだった・・。
そんな静けさも一瞬のうちに終わってしまう。

書類の山に大佐は飽き始めている・・。
ただ、書類の締め切り日が来るたびに東方司令部は大騒ぎだった。

ただそれが東方司令部では週間になっていた・・。
それでも大佐は執務室から眺める外を・・。

彼女を見続けていた・・。
目がから離れられない。

は気が付くように、大佐に顔を向き手を振る。
大佐はそれにつられ同じ動きをする。

の側には狼と狐を合成させた合成獣がいる。
と呼ばれる合成獣は、の言うことしか聞かない・・。

ロイと同じくも国家資格の持ち主だった。
二つ名は黒翼の練金術師・・。

軍の地位が少将でありながら将軍と呼ぶほどの感じはしない。
それもそのはずだった・・。はまだ17才だった。

それもあまりにも若すぎて・・。
しかも病弱で、それでも軍の仕事は確実にこなしていた。

そんなを大佐は見守り続けなければ始まらなかった。







ただ今は東方司令部にはの側にエドワードもアルフォンスもいる。
エドワード達はただ報告をしにきただけ・・。

それでもエドワード達の行動は・・
にとっては飽きない・・。はただ主を見続ける。

数時間というもの書類の締め切りが終えた時だった。
執務室をノックする音・・。

ロイ:入りたまえ・・

ただ静かに扉が閉まる・・。
は微笑みかけながら大佐の側による。

:書類・・書き終わったんですね・・。

ロイ:あぁ〜

:あの・・この前の返事・・

はただ声を口ごもる・・顔の頬が赤い・・。
そんなを見てただただ大佐の顔も赤くなる・・。

ただ大佐に一言告白され・・返事を待つと言われた。
は断る事など出来なかった・・。

その日から大佐とは密かに付き合い始めたのだった。


数日、エドワードにある質問をされた。

エドワード:は大佐と付き合ってるのか?

:何それ・・

アルフォンス:東方司令部中の噂だよ?

:ないない・・そんなこと・・絶対。

そんな会話は大佐にも耳に入っている。
ただ素直に話せば良いのにと・・大佐は心の中で思ってしまう。

その質問が幾日も永遠と東方司令部で続いた。








エドワードもアルフォンスもヒューズ中佐の死を知らない。
そして大佐自身、彼らに話す気など全くなかった。
いつか彼らが築く事なのだと理解をして・・。

けどそんな生活がいつまでも続く訳がなかった。
東方司令部に電話が来たのだった。

その前からが東方司令部を訪れなくなっていたのは理解していた。
少将の地位で仕事が忙しいのであろうと大佐は推測をした。

けれどもその推測は正しいものなのかわ分からず・・。
問いただす事など出来ずにした・・。

:大佐・・久しぶりです。

の声は多少暗かった。その声からはただ弱音をつぶやくような・・。
安住の声ではなかった・・ただ大佐を不安にさせた。

ロイ:最近こないから心配したではないか・・。

大佐の声は怒鳴り声だった・・。
ただそれがを元気づけていた・・。

:はは・・仕事抜け出せなくて・・

の言葉は全くのすべてが嘘話・・。
は今、軍の病院で入院していた。

仕事中にいつもの発作が起きてしまい・・。
そのまま病院で安静をしていた。

けれど自身長くない事を理解していた。
けじめを付けなければ駄目なのだと。

:大佐・・もう付き合えないです・・だから・・ごめんなさい。

ロイ:それは・・どういう意味かね?

ただ大佐の質問には誤り続けるばかり・・。
大佐は「もういい」など言って電話を切ってしまう・・。



その後から大佐に電話をする事がなかった。
ただエドワード達から真実を知らされるまで・・・。

東方司令部に怒鳴り声が響き渡る・・。
突然のアームストロング少佐とエルリック兄弟の訪問。

ただその時、周りにいた人々が驚きに変わる・・。
と大佐が付き合っていた事が誠だった事に・・。

エドワードはただ怒りをあらわにして・・右手を大佐の胸元をつかむ。

エドワード:大佐・・の事思ってるなら今すぐ会って来いよ・・。

ロイ:鋼の理解出来ぬ・・。

ただエドワードは大佐に静かに話し始めた・・。
中央での出来事を・・。

の病弱だった事は大佐も理解していた。
それが自身を苦しめた・・。

中央でいつもの発作が起きてしまい・・
ただそのまま軍の病院にいる事・・もう残り少ないことも・・。

そして自身の体は弱まり始めている事・・。

ただ列車を手配に、大佐は東方司令部から静かに離れてしまう。





軍の病院・・。
ただ病室内は、医療器具の音だけが鳴り響いていた。
病室には合成獣であるが主の側にずっといる。

ロイ:・・私だ・・。

やせほせた体は、点滴を通されている・・。
ただ体力を使いきってる中で・・会話が始まる。

:大佐・・ごめんなさい・・。

ロイ:何故謝る・・謝らねばならぬのは私だ・・。

咳をするは会話がとぎれる・・。
ただ大佐にごめんなさいと告げながら・・。

そして静かに命はつきる・・。
それが大佐の記憶に残る。



はロイが預かる事にした・・。
それからすぐ葬儀がされ、中央には眠った。

けれど葬儀の前・・
ただただ・・ロイは永遠と泣き続けていた・・。

の顔を見ながら・・。



Music Box/G2-MIDI 真河 涼 by:君と僕と夜空と
あはははぁ〜記憶ってより・・思い出って感じですね?

大佐の涙姿書きたくて書きました・・
書いてる自分が後々、内容分からなくなってしまったぁ〜。

まぁ?いっか・・