旅路の果てに・・・ 〜Edward Eleic〜



死と生、どちらも身近に感じる存在。練金術を磨いて私は、は何を望んだんだろうか?
本当にこれが私の答えなのだろうか・・。皆、答えを求めている・・。

ホムンクルスもダンテもホーエンハイムもアルフォンスも、そしてエドワードさえも・・。
人体錬成の存在が、皆を再び導き会っているような感じがする・・。

肉体と共に門を越えてしまった私・・けれどもまだ・・答えを求めている。
何時か皆が再会出来る事を信じて・・。あれから全てが変わってしまった。

エドワード:、そろそろ行くぞ・・。

錬金術がなければ、こちらでは機会・・本当に何を求めているのだろう・・。
あの頃の人体錬成の決意・・。けれど今の決意とはあまり変わらないような気がした。

全て・・語り継ぎたいあの頃を・・文に・・。


旅路の果てに・・ 〜Edward Eleic〜


あの頃は、本当に賢者の石の存在を探し求めていた。
そうエルリック兄弟と共に、ただ二つ名である黒翼の練金術師と共に・・。

禁忌を犯した忌まわしい存在を忘れるはずもない。その証拠はただ右腕の機会鎧の存在。
本当に、あの頃兄の死を認めていれば、悩まずにすんだのかも知れない・・。

けれども、私はここにいる・・。エドワードと共に・・門の向こう側で・・。
そこに答えを求めて、何も変わっていなかった。それが今の自分への照明・・。

同じ師の元で修行をし、同じ過ちを繰り返し、それでも前に進むしかなかった。
軍の狗をののしられても、それでも自分たちの体を取り戻す為に・・。全てを・・。

賢者の石の存在に築いて、そして何より最もな近き存在であったリオールの町での赤い石の存在。
けれども、その存在は全てホムンクルスの手の駒のような動きに過ぎなかった。

調べて行くにつれて、ドクター・マルコーの存在にもたどり着いた。
そして賢者の石の製造法がある事を、私たちはたどり着いた。軍の元に製造法のデータを残して・・。

ただそれが、私たちを苦しめる結果にもなっていた事は変わりないのに・・。
そしてもう一つ、国家練金術師を次々と殺めし者・・スカー、彼との遭遇・・。まるで運命のような感じであった。

また一歩、本当の存在に築いたような気がして、私たちは焦りと期待をつもらせた。
命が狙われているにも、関わらず本当の意味で真実にたどりついていたからだった。

ただ手助けもあった。焔の錬金術師であるロイ・・豪腕の錬金術師であるアームストロング・・。
ただ軍の関係でも、全て答えを求めていたのだろうと・・今の私には分かるから・・。

軍の関係、大総統との関わりの中で賢者の石は歯車のように全てを導き始めていた。
そしてそれが、ホムンクルスにも、禁忌である人体錬成にも関わり始めている事に・・。

真実、賢者の石の製造法、その材料が生きた人間である事・・。
本当に、偽りであって欲しいと願った真実。だけれども変わる事はないと感じてしまった真実。

それは苦難に歓喜を戦いに勝利を暗黒に光を死者に生を約束する血のごとき紅き石
人はそれを敬意をもって呼ぶ「賢者の石」と・・。

その言葉が脳裏に的割りついた。何度悩まされた事か何度、苦い思いをしたことか・・。
ただ神様は禁忌を犯した者を嫌うらしい・・手がかりをつかんだとしても逃げられて・・。

全て間違っているのかと後悔させられる・・。そんな日々が私たちにまとわりつく・・。
第五研究所の存在をしった時、その時も真実から逃げられなかった。

そこでホムンクルスの存在をも知ってしまう。全て彼らの思い通りとなった事。
そしてエドワードと私に賢者の石の製造をさせようとしていた事。

全てが、運命ずけられていた事。未完成品の赤い石である存在。
ただ自らの過ちを同じ方法で取り戻す為だけに、私たちはしてきたのだから・・。

けれども、出来るわけがなかった。生きた人間を材料にするなど・・。
ただ私たちはまた真実から逃げてしまった。どんなに誓い存在でも・・。

それでも探し続けた。可能性が残されているのであれば、迷うことなどなかった。
そして、決意を胸に、師匠であるイズミの元に訪れたのだった。どんなに過ちを後悔しても後戻りは出来ない。そして・・

あれの存在、私もエドワードもそれを知ってしまったから・・。だから・・。

イズミ:アル、その鎧の中は空っぽだな・・エドもも機会鎧だろう・・。気づかないと思ったか?馬鹿者・・全て話せ・・。

真実を師に語るのは、本当に決意があった。軍の狗となった理由も成し遂げなければならない決意も・・。
そして・・破門。それは、あるべき事だった。イズミの気持ちを悟ったような気がしたから。

ただ幼い頃、エドワードとアルフォンスは母を・・私は兄を・・失った。
それでも忘れられずにいて、何度も同じ様な事を人体錬成を考え続けていた。練金術を自然に覚えたのもそうでしかない。

ただ本当にあの頃に戻れればと願っていた時代。それが今へと続いてしまう・・。

ダンテとの出会い。ホムンクルスの存在を操りし者。全てが終幕を迎えだしていた。
グリードとの関係。そして軍の関係も全て信頼出来なくなり始めていた。

ホムンクルスの動きに、運命に決められたくないからだった。自分たちで決めたように・・。
それでも賢者の石を求める事に変わりはない。けれども弱音は吐けずにいた。日は落ちていった・・。

イシュヴァールの存在。リオールの存在。ライラとの再会・・。
賢者の石がらみ、そしてアルフォンスは・・ただスカーの気持ちは・・。

スカーは爆弾に変えられてしまったアルフォンスを賢者の石へと変えた。ただそれは真実。
そして野良狗は逃げ出した。それをロイもアームストロングも探し出し始めてしまった。

ただ逃げる場所などこの地にはない事をしっているのに・・。それでも逃げ続けた。
大総統がホムンクルスである真実。そして軍の関係が敵である真実。逃れられない結末へと向かう・・全て・・。

リゼンブールでのホーエンハイムとの再会。そして運命・・魂の劣化の存在。
賢者の石の存在は、私たちを悩ませ、結末を鈍らせる。そして門の存在・・全てが終わりへ・・。

:ねぇ〜エド私たちが求めてた存在ってこんな結末なの・・。

古い協会の中で、私は本当の弱音を吐いてしまった。まだ築いていないこの気持ちとともに・・。
自然に涙は、零れ始めていた。人の命の儚さ・・人のもろさ・・。

それは、運命づけられているように全てが定めの道に歩んでいるように・・。
そんな答えをエドワードの瞳は私を見つめていた。誰にでも後悔はある・・けれども・・。

これまでの旅路で私は築いていた・・こんなにもエドワードを好きである事に・・。
こんなにも賢者の石を捜していたのに、本当に導いてその存在を求めていたのは別の存在で・・。

エドワード:俺は、アルを守りたい・・どんなに後悔をしようと決意は変わらない・・。

私はもう言葉を鈍らせてしまった。だってエドワードの決意は変わらなかったから・・。
側にフレッチャー達がいる。それでも私だけは守ろうとしてくれた・・。けれども、私もエドワードを守りたい。

例え、どんな結末になったとしても・・。そして全てが終わりへ・・。本当の・・。

あの惨劇は二度と繰り返したくないと思った。エルリック兄弟の絆・・。エドワードが本当に守りたかった者。
賢者の石の存在は全てなくなっても、また人の存在は動き始めてしまった。

アルフォンスを戻す為に、再びエドワードは錬成を始めようとしていた。
決意は変わらない・・だから・・私が導き、選択をした答えはエドワードと共にあるから・・。

エドワード:・・。

:もう逃げるのは嫌だから・・貴方が好きだから・・。

エドワードは悲しげな表情だった。何故かは理解していた。
自分以外の存在を危険に殺める事など出来ないと・・けれども私は、禁忌を犯した・・だからこそ償いたいのかも知れない。

エドワード:俺は・・お前には・・。

:約束して、どんな事があっても私を離さない事・・。

後悔なんてする訳がなかった。選択した道に・・。エドワードも私も、再び錬成を、アルフォンスを取り戻したかったから・・。
後悔は一度だけでいい、選択した答えは迷わない為の存在だから・・。

気が付けば、門の向こう側に来ていた。ホーエンハイムもそこにいて・・。
そして何より、そこにも命の尊さがあって、錬金術と機会の発達の差はあっても何も変わらなかった。

そして数ヶ月が過ぎようとしていた。再びアルフォンスと再会する為に・・。

エドワード:聞きたい事があった・・どうして俺と共に・・。

:ただ好きってだけでは答えにならないかしら・・。

今もエドワードは幾度となく、私に答えを求めている。どんなに彼が拒んだとしても・・。
私の答えは変わらなかった。好きという存在だけが、今の私をここにいさせるから・・。

エドワード:それは・・俺にとっては・・。

:貴方の答えは分かる・・けど貴方とともにいたいから・・。

そう何一つ変わってはいない・・。いつか門を開け再び本来の有るべき場所に・・。
そして有るべき存在を必要とする元へ帰りたいから・・。

                                                         〜 Fin 〜


Music Box/FINAL STAGE By:恋ひ花唄
お待たせしてすみませんでしたぁ〜!(本当に・・ごめんなさい)
鋼の練金術師 最終回記念小説「旅路の果てに・・」やっと更新する事が出来ました。

これ書いたの遅かったからなぁ〜(既に物語り忘れ気味でした・・おぃ・・)
本当に、遊戯王GXとか、遥かなる時空の中でなどにはまってしまって・・。

鋼に興味をなくしてしまったぁ〜なんて脳裏から浮かんでしまって・・。
本当に、何をやってたのやらって感じですね・・。はぁ〜いろいろと・・・。

ともかく、何とか書けた事に一安心ですよ・・(おぃ!何処が・・なんで・・)
映画化もあえて記念してという感じですかね。書いたのは・・あ、でもでも再放送記念だったりしてぇ〜。

今後の鋼に期待をしたいと思いますよ・・。では・・

七瀬 ネイ