機動戦士ガンダムSEED&DESTINY --SREEPING PRINCESS 〜眠れる森の君〜--





SREEPING PRINCESS 〜眠れる森の君〜



「ねぇ、アスラン?」

「何だ?」

「もし、私が眠り姫になっちゃったら、どうする?」



突然の問いかけに、俺は目を通していた資料から、眼前に座っている

へと視線を向ける。

彼女も、さっきまでの俺同様に、手にした資料に視線を落としたまま。



「・・・何でまた、そんな事を?」

「んー・・・いや、何となく?別に意味はないんだけど。」



チラリと上げた彼女のものと絡む視線。

・・・明らかに、俺の反応を気にしてるその視線に、俺は暫く考え込む

仕草を見せてやる。



「そうだなぁ・・・。」



お姫様の聖誕祭に招待されなかった事に腹を立てた一人の魔女が、

お姫様に眠り続ける呪いを掛けた。

そして、その呪いを解いたのは、運命の王子様。

御伽噺は、確かそんな内容。

もし今、彼女にそんな呪いがかかってしまったとしたら・・・

目の前にこうしてがいてくれる事が、彼女が無邪気に笑う姿を

見ている事が、俺にとっての幸せ。

ずっと、ずっとこれからも続いていくものだと、信じてはいる。

けれど、そんな幸せも、いつかは終わりが来るのだろうか?

そんな考えが脳裏を掠めていった時、俺の胸は苦しいくらいの悲鳴を上げる。

"サヨナラ"を想うだけで、俺は壊れてしまう。

それくらい、俺はに溺れているんだ。



「実践してやるよ。」

「え?」



きょとんと俺を見つめてくるに笑みを向け、手招きをする。

招かれるまま、正面のデスクチェアから立ち上がってこちらへと

歩み寄って来た彼女の片手を掴み、引き寄せて腕の中に収める。



「ア、アスラン・・・!?」



腕の中で慌てている様子が窺えるが、そんな事など気にも留めずに、

俺はをきつく抱き締める。

そのまま頬を染めながら見上げてきた彼女のぷっくりとした赤い口唇に、

まずは触れるだけのキスを何度か繰り返し、慣れてきた頃合を見計らって

歯列を割り、上顎ををなぞって舌を絡め取る。



「んんっ・・・ふぅ・・・っ!」



どれだけの時間をそうしてきたのか、苦しさへの抗議として、が

胸を叩き始めたのに気付き、名残惜しさを感じながらも口唇を離す。

甘ったるい吐息が零れる中、離れきる前の触れるだけのキスと、

彼女の口唇を軽く舐める事は、無論忘れずに。

酸欠でクラクラしていたであろう頭が落ち着きを取り戻した頃、

頬を染めて僅かに熱で潤んだ瞳で、半ば睨み付けてくる彼女。

・・・そんな状態で睨まれると、逆に誘ってるようにしか見えないんだが・・・。



「急に何するのよぉ・・・っ!」

「言っただろ?実践してやるってさ。」

「そ、それは・・・そうだけど・・・・・。」



恥ずかしさからか、モゴモゴと口ごもりながら反論をしようとする

の額に軽く口付けると、もう一度ぎゅっと抱き締める。



「が眠り姫になったら、俺が必ず目覚めさせてあげる。」

「アスラン・・・絶対だよ?」

「ああ、約束するよ。」



もっと側にいて欲しいし、どんな時でも側にいるから。

守ってあげたいと、心の奥底からそう思う。

だから、目を覚ましたその時は、俺に大好きなキミの笑顔を見せて。

そう願いながら、俺は再び彼女の口唇に、自分のそれを重ねた。



サイト始動後、二度目の20万HIT御礼夢、アスランver.でした。
うーん・・・どうしても白になりきれないアスラン・ザラです。

もうちょっと、純朴でも良いような気もするんだけどなぁ・・・。
私の中でアスランは黒、というイメージが離れないらしいです。

まぁ・・・今回は灰色程度?

Thanks second 200000HIT!!

By:桐原 瑞稀様

written by mizuki kirihara / (C)Lunatic Gate

・・・・・・・・・/////
めちゃ甘い小説でした。頂いた時は真面目、素敵////

何て連続で心の中で思ってましたから・・・(あほか・・・)
はいアホです。もうこんな素敵な作品頂いて浮かれてます。

これからも頑張って下さいね。

七瀬 ネイ