第十二節 蔵馬と妖狐
全ての再開後、一息をつく蔵馬。
宿屋には蔵馬と羅威だけ・・。
羅威:お前の今まで送られてきた手紙・・。
:実際、梅流に読ませてない。いずれ見せようと思う・・。
蔵馬:羅威らしいな・・それでもいいと思う俺は・・。
羅威:お前、前と変わったな・・
蔵馬:そうか?ま・・そう思うか・・正直変わったと思うから・・
羅威はため息をつく、あくびを少しする・・。
羅威:梅流を屋敷に戻してからもう疲れた・・戻るな・・
蔵馬:あぁ〜またな・・
蔵馬のその一言から羅威は手を振る・・。
羅威が去ってから何も変わらなかった。
けれど蔵馬は既に悟っていた。
蔵馬:いるんだろ・・
狐桜:どうして・・
蔵馬:分かるさ・・この町に戻る決意もしたのもお前のおかげ・・。
狐桜の眼差しから疑問は消える・・。
けれど体は心はふるえていた・・。
蔵馬を恐れそれでも話す決意をしたにも関わらず・・。
蔵馬はそっと立ち上がる・・。
蔵馬:お前は誰だ・・何故俺に関わる・・。
狐桜は一歩後ずさる・・けれど・・。
狐桜:麓・・やめて・・
麓:瑪瑠を・・あいつを守ってやれよ・・大切な人ならな・・
蔵馬:何がいいたい・・
その場に険悪な感覚を覚えさせる・・。
狐桜:麓のした事を許して・・貴方にはまだ試練がある・・逃げないで・・。
その場から狐桜は麓をつれて離れてしまった。
静かに時が流れ続ける・・。
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